大豆のへそまがり栽培法


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 大豆の高性能緑化強化苗の作り方(続き)

  1.はじめに

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  2.創作・考案アイデアの要約

     床土に種子を播く従来の育苗法と異なり、播種した種子の上に布もしくはネットを置き、
   その上に覆土する仕方で大豆を発芽させる。大豆の発根が根が5cm以上伸びたら、
   布と覆土を外し種子の基部を1日程太陽光にさらし、基部に葉緑素を発生させる。

     葉緑素が発生したら普通の覆土をする。

     発芽して茎が伸び、子葉が八の字になったら根際で断根する。

     葉緑素を持った将来の茎は、挿木をしたときにカルスを作らず、
   子葉の下に存在する不定根を発生させる。

     この不定根が将来の大豆の生育を左右し、断根がツル化をさせない対策となる。

  3.従来の方法と欠点

     大豆の育苗は、枝豆を除いて原則的には行わない。

     枝豆も原則的には断根をしないし生長点の切断も行わない。

     従って、窒素の追肥も出来なければ、多くの花の退化を止めることも出来ない。

     また、苗は1本仕立てで、複数の主管は立たない。

     更に栽培法の違いから、茎の倒伏を止めるために複数回の土寄せを行わなければならない。

     着粒数も少ないが茎が細く収穫時の機械化が可能である。

     播種の簡便化と収穫の機械化は、大面積の栽培には向くが大規模化が必要である。


     今回の大豆の高性能緑化育苗は、1人1ha未満を人海戦術で行うが、
   収量が2倍から3倍以上も望めるので、一般的には栽培が可能である。

     その点人件費は掛かるが集約栽培となる。

     しかし、将来は機械化も可能である。


  4.創作・考案アイデアの構成

     大豆のタンパク質は、根から吸収した窒素と葉で光合成されたデンプンとの化合物である。

     従って、大豆の多収を望めば、大量の窒素が必要である。

     その窒素を与えれば大豆はツル化して結実しなくなる。

     この欠点を除くべく断根してツル化を防いだ。

     さらに、地上部の生育量と比例する種子根並みの能力のある不定根を発生させるために、
   発芽途中で太陽光を利用した緑化を行い、不定根の発生を促す手法を取り入れた。

     樹木の幹を支える地上部でも見えるような張り出した根は、
   元々の根ではなく太陽光の当たる幹の地上部から発根した不定根だ。

     植物は倒伏しては生育も繁殖も出来ない。

     その幹を支えるという太い根は、太陽光に当たる幹から発根する不定根である。

     この不定根を発芽させる引き金が太陽光である。

     さらに多収の要因は栽植密度が大きな要因になる。

     従って、栽植密度を大きくしても収量構成要素を決める幹数を増やせば、
   容易に花数を増やして苗数を減らせる。

     その為に、苗の2本仕立てを行うべく、生長点を切断して子葉の付け根にある枝の芽を育て、
   苗の2本仕立てを容易にした。

     この為に、一般的な株数5780株を3888株へと減らした
   (畝幅75cm、株間15cmを畝幅100cm株間25cm)。

     丹波黒豆のような大型の品種は2160株へと激減した(畝幅100cm株間30cm)。

     これで2本仕立ての株が、十分に開花数を増やし着莢数を増やす条件が整ったことになる。


  5.創作・考案アイデアの作用・効果

     大豆は100kgの収量に対して窒素5kgが必要と言われている。

     しかし、この膨大な窒素量を与えられない為に低収に甘んじて来た。

     窒素量を増やしてもつる化しない断根で、窒素の投与が可能になり、
   収量構成要素を増やす節数の増大も2本仕立てで容易になった。

     後は着莢数を増やす決め手となる花の退化を減らすには、窒素量が決め手になる。

     したがって、この栽培法は、超多収技術として大豆の栽培の歴史に残るであろう。

     それは、単なる増収技術ではなく、数倍という超多収技術となるからである。

     この育苗法は、あらゆる作物に応用が可能である。

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