すでに『不耕起でよみがえる』創森社には、目を通されたと思います。 更に具体的な不耕起栽培を学びたいのであれば、百聞は一見にしかず、百見は一考にしかず、百考は一行にしかずの諺があるように、まずは、自然耕塾や苗つくり研修会に参加し、不耕起栽培によるイネつくりの基礎を学んでみては如何でしょうか。 不耕起栽培技術は、『不耕起でよみがえる』に全て網羅されている訳ではありません。 同著には網羅されなかったイネつくりの技術を、実際に不耕起栽培でイネつくりしている田んぼを見学したり、イネの生育具合を観察したり、岩澤先生の講義を受けたりして、不耕起栽培技術の知識の幅を広げるのも一考です。 また、日本不耕起栽培普及会の会員になり、実践されている方々の経験を参考にしながら、栽培計画を立てて自身での実践の機会を増やされては如何でしょうか。
先に結論すると、普通の苗(いわゆる慣行稲作で使われる苗)で不耕起栽培する方法を見出せていません。 不耕起移植栽培では、成苗を使います。 その成苗は、低めの環境の中で約2ヶ月もの月日を費やして育てられる健康な苗です。
そんな健康な苗を使うので、病害虫への抵抗性が高く、力強い成長力を持ったイネつくりが可能になります。
この成苗づくりは、不耕起移植栽培では最も重要な要素を占めていて、苗づくり八分作と言われる所以にもなっています。