大豆のへそまがり栽培法


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 大豆の超多収栽培法(続き)

  1.はじめに

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  2.創作・考案・アイデアの要約

     大豆の多収は、大豆を構成しているタンパク質の増大によるから、
   大量の窒素を与えなければ目的は達成されない。

     それには、断根と緑化を併用した育苗法による苗が前提になる。

     この栽培法は、不可能と言われる窒素の追肥を可能とした。

     品種や地域性は加味しなければならないが、開花時の追肥は花の退化を防ぎ、
   大量の着莢数を確保することが可能になる。

     農作物の増収技術には、数倍という技術はない。

     しかし、この栽培法の可能性は、何倍もの収量を望める画期的なことである。

  3.従来の方法と欠点

     従来の大豆栽培は、直播が主で移植栽培は一部の枝豆栽培以外は行われていない。

     移植栽培は、大面積の栽培には向かず、作業時間が多く掛かり合理的な栽培法と思えないからである。

     それは、移植に対する人件費と、目的である収量が伴わないからである。

     それは確たる増収技術が伴わず単なる鳥害を防ぐ程度で、育苗法と栽培法に工夫が見られないで
   行われている。

     何より多収には、窒素の多投が必要であるが、ツル化の対策が出来ず多収が成立しなかった。


  4.創作・考案・アイデアの構成

     この栽培法は、開花期に大量の窒素が投与出来ることである。

     大豆を100kg生産するには、窒素が約5kg必要とされている。

     従って、600kg (10俵)生産するには約30kgの窒素が必要である。

     慣行の大豆栽培では、3分の一の10kgの窒素投与でもつる化して収穫が皆無になる恐れがある。

     高性能強力緑化苗は、この弊害を除去すべく、断根と緑化を取り入れた画期的育苗法である。

     この苗を品種に合わせた栽植密度で移植をして、開花期に思い切って窒素の投与を行う。

     基肥には5葉期までに、根粒菌の着生を抑えるために、窒素・リン酸・カリの等量程度の基肥を施肥する。

     開花期の窒素は、尿素などの高成分の窒素肥料を畝間に施肥する。

     植え付けに際しては倒伏を防ぐ手法として、苗を寝かせて移植する。

     植え付け時の、除草及び乾燥に対しての対応は、ポリマルチあるいは草マルチで対応する。

     無農薬栽培を希求する栽培は、開花以後の除草を行わず雑草との共生栽培を行う。

     あるいはイネ科の作物や、ミント系のハーブとの混植をして害虫に備える。


  5.創作・考案・アイデアの作用・効果

     開花時の退化を防ぐことが出来れば、数倍の着莢数の確保は容易である。

     大豆が10俵以上の収量が望めれば、低収作物から高収作物への転換であり、転作作物の地位は
   主作物へと評価が変わる。

     移植が難問と言われるが、キャベツなどの野菜の移植機の応用は可能であるし、大豆の移植栽培が
   難しいことはない。

     問題は収穫である。

     直播の大豆と違い、茎元が直径2cm以上にもなり、既存の汎用コンバインでは対応が出来ない。

     この問題は、栽培面積の拡大に伴い新しい方式が生まれるものと思われる。

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